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近ごろの葬祭考  2015.10.10

3連休の1日目。このところずっと秋晴れが続いています。
台風の多い年だったが、秋は秋らしく、こんな穏やかな日が訪れるのですね。

家の周りの人を見わたしても、私はかなりの年長者。
一人去り、また一人。
だんだんと寂しくなります。

昔といっても30年ほど前までは、お葬式は家で行われていました。
だからよくわかって、お見送りに行って手を合わせることはできました。

この世とのお別れの儀式ですから、出来るだけ丁重に。心を込めて。
送られる側も、送る側も、それで落ち着きました。納得です。

今は、「死」を黙っているのです。
言わないで、そっと「家族葬」とかで内内で済ませてしまうのです。
「わざわざ来てもらうのは申し訳ない」とか
「子と孫で済ませました」とかで。

何んとお粗末なことをするのでしょうか。
本当は「むだなお金を使いたくない」。というのが本音です。
「親戚や近所との人間関係がわずらわしい」ということもあるでしょうが。

この世に生を受けて、永い間生きてきたのです。
たくさんの人たちと、語り、笑い、情を交わしてきたのです。
死んだらそれでおしまい。
弱者になりましたから、無力。
黙って、消える。きえる。キエル。

そんなことって、おかしくないですか!

これはお葬式だけでなく、年老いて、病気や認知症になっても
どんな扱いを受けるかもしれません。
同じく、弱者です。無力、無力。

人間って、恐ろしいものですね。ほんとうに。

皆がみんなというわけではありません。
親にできる限りの介助をしている人もあるし、
家族の為には仕事を辞めて、介護している人もいます。

立派な人の行いは、マネでもしたいものです。





by hekiku | 2015-10-10 08:14

清水へ 祇園をよぎる 桜月夜 今宵会う人 皆美しき 晶子


by hekiku